屋根塗装にある縁切りとはどんな作業?

投稿日:2024年4月30日

「縁切り」という言葉はご存知ですか?

これから屋根塗装をされるなら、必ず押さえておいていただきたいのがこの「縁切り」です。

 

「縁切り」は塗装後の塗膜の密閉を防ぐために隙間を設ける作業のことで、雨漏りのリスクを防ぐとても重要な工程です。

 

屋根塗装は誤ったやり方で施工してしまうと雨漏りを起こしてしまいます。

せっかく塗装をするのに雨漏りしてしまったら本末転倒ですから、ぜひここでお伝えする「縁切り」についてポイントを押さえてくださいね!

 

縁切りとは?

屋根塗装にある縁切りとはどんな作業?

 

縁切りとは文字にもあるとおり「屋根の縁(ふち)を切る」ことを意味しています。

塗装すると屋根材の重なりにある隙間を塗膜で塞いでしまいます。

「隙間がある方が心配だ」と思われるかもしれませんが、実はこれは必要な隙間なのです。

 

屋根塗装にある縁切りとはどんな作業?

 

屋根は完全に密閉されているわけではありません。

屋根の重なりに隙間があるのは、屋根内に流れた雨水の出口となるからです。

 

また、通気が取れることも大事なポイントです。

太陽に熱せられる屋根は湿気がこもりやすい状態と言えます。

 

もし、塗膜で密閉されてしまうと通気が取れなくなり、結露を発生させます。

屋根内に流れた雨水も行き場がなくなり、屋根内に溜まってしまうため、そのまま放っておくと雨漏りへと発展してしまいます。

 

縁切りをしないとどうなる?

屋根塗装にある縁切りとはどんな作業?

 

縁切りをする目的はこちらの2つがあります。

 

・雨漏りを防ぐため

・結露を防ぐため

 

このように屋根塗装を行う上で適切に縁切りがされていないと最悪は雨漏りを引き起こしてしまいます

結露も後々は雨漏りへと発展します。

 

雨漏りは建物への被害がとても大きく、建物の性能を著しく低下させてしまうので、長くご使用いただくためにも絶対に雨漏りさせないことが非常に重要です。

 

縁切りをしなくてもいい屋根

屋根塗装を行う上で縁切りは雨漏りを防ぐとても重要な工程となっています。

しかし、すべての屋根に縁切りが必要というわけではありません。

 

縁切りが必要なのはスレートの場合です。

 

また、こちらの屋根は縁切りが不要となっています。

 

・急勾配の屋根

・スレートが沿っていて十分な隙間が確保されている

 

ただし、本当に縁切りが不要なのかは細かく調査する必要があります。

屋根塗装をする際は、必ず屋根を診断しましょう。

 

亜久里工業は建物診断や見積もりを無料で行っております。

詳しくはこちらの「屋根・外壁0円診断」をご覧ください。

 

縁切り方法は2つ!

縁切りは「塗膜を切る方法」と「タスペーサーを設置する方法」の2つがあります。

今では施工性や精度からタスペーサーを用いるのが一般的です。

 

塗膜を切る方法

屋根塗装にある縁切りとはどんな作業?

 

塗膜を切る方法は以前から行われていました。

上塗りを終えた後に行う工程で、カッターや皮すきを使用して一枚ずつ塗膜に切り込みを入れて隙間を設けます

塗膜を切り込む方法は問題点が多く、現在ではタスペーサーを使用するのが主流となっています。

 

この方法の問題点はすべて手作業なため、時間と手間がかかること、精度が安定しないことです。

塗膜は熱で伸びたり、縮んだりします。

そのため、塗膜に切り込みを入れても塗膜が膨張して隙間を塞いでしまう可能性がありました。

 

すべて隙間を塞ぐことはありませんが、水が抜けにくくなり、通気性も悪くなってしまうため、結露が発生しやすい状態になります。

また、上塗り後に縁切りをしますので、せっかく塗装した屋根を傷つけてしまう恐れもあります。

 

タスペーサーを設置する方法

屋根塗装にある縁切りとはどんな作業?

 

タスペーサーは厚さ2mm、幅4cmほどの部材で、これを屋根材の重なりのところに差し込んで隙間を設けます

現在ではタスペーサーを用いるのが一般的となっており、精度が安定していることや施工が容易なことが特徴です。

また、仕上げ前に設置できるので、屋根を傷つける心配もありません

 

タスペーサーについてはこちらの「タスペーサーの重要性 ~雨漏りから屋根を守る、タスペーサーとは」でもご紹介しております。

 

縁切りが抜けていないか細かく確認しましょう!

ここまで屋根塗装で行う「縁切り」について解説してきました。

最後にお伝えしたいことが、これから屋根塗装を考えている方は、縁切りが工事から抜けていないか事前に細かく確認しておきましょう

 

屋根で行われる作業は下からでは分かりません。

お施主様からだと見えないことをいいことに縁切りを省く悪徳業者も残念ながら存在します。

ですから、工事契約をする前によく縁切りについて確認し、業者からも詳しく説明してもらうことが大切です。

 

・相見積もりをする

・見積もりの内訳が具体的になっているか確認する

・業者から詳しく工事について説明をもらう

 

こちらのポイントは業者を見極める大事なことです。

「大幅な値引き」や「不安を煽る」「契約を迫る」などで営業する業者はトラブルの元ですから注意してくださいね!

 

業者選びについては「外壁塗装業者の探し方と信頼できる業者と出会う方法」で詳しく解説しております。

良ければこちらもご覧になってください!

 

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